12月14日
月曜日が来たので、また毎日と同じ様なコースワーク。そろそろ前期の授業が終わってしまう。とても早い。残すはあと二週間ほど。その後、二ヶ月ほどの休みが来る。その期間、中国で旅行と研究に没頭することになる。帰国は難しい気がしてきた。
習近平が東アジア共同体構想に積極的なのは、どういうわけなのか?これは興味深い。おそらく三つの意味があるんだと思う。ひとつは、いまや東アジア地域協力は中国にとっても経済発展のための明白に重要なものになっているので、それを否定することはできない。それではわざわざ各所で表明する必要はなんなのか。
いま一つの理由はそれとも関係してくると思うが、日本の「構想」の一人歩きへの警戒心からだろうと思う。2005年の東アジアサミットのゴタゴタに見られるように、日中の東アジア共同体構想というのは、基本的な理念で必ずしも一致するとはいえない。最近、鳩山政権がしきりに「東アジア共同体」構想を披露するので、その構想のイメージが日本主導で形成されていくことを阻止するために、積極的に自らの構想のイメージを宣伝する必要があるんだろう。
さいごに、民主党政権の外交姿勢に中国側が頷きだしたと見れるかもしれない。すなわち、民主党政権のアジア重視姿勢と基地問題などをめぐる日米関係のごたごたを横目で見ていて、これはもしかしたら本当に自民党政権の外交とは質的に違うのかもしれないと認識しはじめ、今のうちに日本と建設的な外交的紐帯を強くしておく、或いは政策志向の共鳴を図っているということなのかもしれない。その意味で、日本の東アジア共同体構想を支持する形で、自らの東アジア共同体構想を語っていることは、今までの日中の外交関係では見られなかったことである。