3月17日
早朝から授業。世界社会主義の授業だったが、150人規模の授業のなか、第四インターナショナルについての概説をするように当てられてしまった。一応、予習をしていて大体はわかっていたのだが、中国語が追いつかず、ものすごく簡単な説明で占めてしまった。こんなんじゃ、中国語での学術発表なんていうのは、まだまだ無理である。毎日フラストレーションがたまってしまう。ただ、授業後に先生と仲良くなった。良い先生である。
昼からは、図書館分館の奥で資料に埋もれる。かなりマイナーなところに入り込んで、少しネイブーな資料の写真撮影をしていると、誰かが入ってきたので、咄嗟に隠れてしまった。すると、入ってきたのは欧米系の女性が二人組らしく、誰もいない図書館の本棚の奥に入ったと思ったら、"Oh! Yah〜, Oh! Yes!!! gooooood!!"という声が聞こえてきた。私は非常に不味い所に居合わせたと顔が青ざめてしまった。しかし、直後に彼女たちが言ったのは、英語で「こんなところに邓小平に関する資料がいっぱいあるわ〜!素敵〜!」といったような言葉だった。とんだ勘違いをしてしまっていたようだ。彼女達は邓小平の資料に萌えていたのだ。北京大学には欧米からの研究者が多い。
夜まで図書館などで作業。宿舎に帰ると、ルームメイトが帰ってくるなり、洗濯するという。彼はいつも手洗いをしているので、私が、「なぜいつも手洗いなんだ?」と聞くと、どうやら洗濯機の使い方が分からないらしい。彼は生来洗濯機というものを使ったことがないらしい。私が使い方に関して教えてあげたら、とても喜んで使っていた。いつも、パソコンのデジタルの海でコードを入力している人間がなぜ、洗濯機を使わずに手洗いできたのか、謎である。中国人というのは本当に面白い。