5月4日

今日はだらけにだらけて、午前中はほとんど寝ながら小説を読んで過ごす。昼前にランニングをする。もう温いを通り越して熱い。今日の最高気温は32℃らしい。北京の天気、よくわからん。中国人がしきりに2012年が本当に来るかもしれない(映画『2012』のこと)と言っているけど、本当にそんな気分になってしまう。

ランニング途中に、保安の警備員に止められた。いつもの学食に行こうとしたのだが、重要人物が来るというので、通行止めになっていたのだ。金正日が来るにしては、早いし北京大学などに用はないはずだし・・・などと思っていたら、ちょうど重要人物の一行と思われる人だかりが通って行った。そのなかでも一際異彩の癒しオーラを出している人物を発見!!温家宝である。報道によると、今日は五四運動記念の青年節なので、その発端となった北京大学に訪問しにきたらしい。しかし、オーラがすごい。私は胡錦濤が早稲田大学へ来た時に幸運にも演説をその場で聞いていたけど、胡錦濤より温家宝のほうか感じるものがある。威圧感ではなくて、すっと彼の魅力に引き込まれてしまうのである。以前、日中国交正常化に携わった元外交官の方にインタビューをした時、周恩来の持っているオーラはすごいものがあったというが、中国の国務院総理というのは、そういう人物がなるのかな?とても興味深い。

夜からは、言語パートナーの彼氏の家のパーティーへ参加。北京市の郊外へバスで向かう。一般の家へお邪魔する良い機会である。湖南省出身の家の人達なので、湖南料理が並ぶ。家庭料理なんだけど、そのあたりのレストランなんかより断然おいしい。とくに酒粕をおかゆのようにして食べる料理はとってもおしかった。

宿舎へ帰って、作業をしていると、日付が変わる頃にルームメイトが天津から帰ってきた。すっかりリフレッシュしてきたかと思いきや、深刻な顔つきで時折グスグスと涙ぐんでいる。訳を聞いてみると、天津に帰ってみると、好きな女の子が違う男と一緒にいてるところを目撃してしまったらしい。どうしたんだ?中学生みたいなことを言っているじゃないか・・・。しかし、彼らにとってはとても深刻なことのようだ。こうなっては私にアドバイスができるはずもないので、とくに何も慰めの言葉もかけずに寝る。しかし、電気を消してもグスグスという啜り声はしばらく続いた。