7月26日

ルームメイトに気を使いながら、荷造りをして、ようやく用意万端。100キロ程ある荷物(トランク二つ、大きめのリュックサック、手提げ二つ)を引きずりながら、北京南駅へ向かう。予想以上の苦労をする。一緒のツレも私ほどではないが、大きな荷物を引きずりながら、二人でヒーヒー言いながらタンクーへ向かう。色々とぎりぎり感に見舞われながらも、ようやく船に乗り込む。寝ていなかったし、疲れていたので、船の中では眠ってしまった。

7月28日

黄海は波が凄くて、船が結構揺れたけど、瀬戸内海に入ると船の揺れもおさまった。遣唐使や遣隋使は黄海でものすごい苦労をしたのだろうと、思いを馳せる。昼の4時頃に神戸に着き、弟の出迎えを受け、そのまま大阪へ帰省。夜は、久々に知り合い回りをしているうちに、飲まされまくり、記憶がなくなるまで飲んでしまった。その夜、リバース×3。

7月24日

朝からランニングとトレーニング。午前中は自習室に避難し、昼ご飯は北京大学に戻ってきた前の中国人ルームメイトと食事をする。午後も自習室にこもり、作業を進める。夜は、現在の韓国人のルームメイトたちの仲間と一緒に遊びに行く。あんまり乗り気ではなかったが、ルームメイトの強い押しがあったのででかけたが、やっぱり日本人一人だとノリについていけない。結局深夜の3時くらいまで連れ回され、やっと宿舎に帰ってくることができた。彼らは結局朝の6時くらいまで遊んでいたようだ。

7月25日

朝からランニングとトレーニング。ずっと荷造りに費やす。夜は、お世話になっている研究者の方と最後の晩餐。夜宿舎に帰って、荷造りの続きをしようとすると、停電になっていた。最後まで最悪な寮である。明日は早いので、寝ていると日本人の友人に呼び出されて、外でワイワイとやることに・・・。結果ほとんど眠ることができなかった。

7月23日

朝からランニングとトレーニング。今日は特に暑い。35ー38度まで上がるようだ。もう耐えられない・・・。朝から自習室に避難するも、そこは韓国の植民地で寝ている人がたくさんいる。

昼は、この留学を通じてすごく仲の良かった韓国人が送別会を開いてくれた。といっても二人で焼肉を食べにいくというものだけど。肉を食べて、マッコリを飲んで、良い気分。大学に戻ると、再び自習室へ避難。

夜は、こちらで仲の良かった日本国籍の華僑の人とご飯。焼き鳥を頬張りながら、別れを惜しむ。帰宅すると、またまた自習室に避難。早くクーラーの効いた日本でゆっくり寝たり、おいしいものを食べたりしたい。夏の北京は地獄である。

ニューヨークタイムズに愈可平に関する記事が載っている。結構彼のことを評価しているように見える記事だけど、私個人的には、彼の言っていることには、それほど期待はよせていない。その期待の薄さは彼と体制との距離感からも、言っていることの空虚さからもくるものだ。彼よりかは、やや保守的ではあるが、蔡定剑の方が(体制には近いものの)人代改革などが実効的だし、良い議論をしている。民主化とは空虚で実を得ないスローガンであってはならず、重みと実効性のある制度として体制に根付かなければならない。中国の民主化で村上春樹のエルサレム演説で使われた卵と壁の比喩がよく使われているのを見るけど、私個人的には、刘晓波のように壁に向かう卵であり続け、卵の再生産を志向する考え方もあるが、それが体制に働きかける力が無いままであれば、意味がない。壁を作っているのも、また卵である、という村上春樹の言葉に注意するならば、体制に近づきながらも、実質的な変化を促す地味ではあるが、力を持った行動がより必要ななんだと思う。その意味で私は蔡定剑のような論者を評価している。また、そんな風に考えるなら、以前からちょこちょこ言っている中国モデルの論者たちは、卵を壊すような壁を補強しようという議論でしかないように私は考える。

最近暇なのでのろけてしまい、マンガ喫茶に行っては新しいマンガを読んでいた。反省の意味も込めて、短いレビューでも書いていこうかな。

7月22日

朝からランニング&トレーニング。朝も本の郵送など。昼からは自習室で作業。夜からはこちらの博士の方々と私の部屋で飲むことになった。近代以前と以降では、全く研究の領域が違ってくる。今回の飲み会では、私以外の三人が全員近代以前の歴史や考古学なので、話についていけなかった。中国研究といっても、私がやっていることなんて、ほんの一部であることを改めて確認する。近代以前も勉強しないといけない。

オランダのハーグにある国際司法裁判所で、コソボの独立が合法であることが小和田裁判長から発表された。これはこれからの国民国家の管理にとって、大きな意味を持ってくる。なぜなら、独立宣言の有効性がかなり国際社会の力の配分に拠っていたからである。その意味するところは、民族紛争のある地域に、ある一定の支持を持つ母体が入り込み、独立宣言をして、それを既成事実化すると、独立宣言が合法化されることになる。こうしてみると、潜在的な独立可能地域は世界各地に存在する。北キプロス、南オセチアなどはその可能性が高い地域である。また、こうした判決を受けて、ウイグル自治区やチベット自治区で民族紛争(その先に独立宣言)の危険性がある中国のような国は、その他民族への国内支配体制を強化していく可能性がある。