5月9日
朝は家で作業をする。奨学金関連でこちらですることは全部終わった。一安心である。日本に帰ってから不備がなければいいが・・・。
それからいつものように古本市場に行く。古本市場に行く前にマクドナルドで日曜日の昼ご飯をとるのが、最近の恒例となっている。今日は前に汚い乞食みたいなじいさんがいるなぁ、と思ったら、孫(とおぼしき子供)と一緒にハンバーガーをかじりだした。『伝統中国とグローバル中国の相克』というような特集が組まれたら表紙に載るような風景だった。(写真)
古本市場には、懇意にしてもらっているというか、私が常連となっているお店の店主が三人ほどいる。彼らの品揃えは私好みであり、これぞ、というものは私の顔を見ると呼びかけて説明してくれる。もはや彼らは私を「老朋友(古くからの友人)」と呼ぶ。だから、ほとんど値段交渉する前から、ある程度の妥当な値段設定で交渉してくる。毎回の売り買いのコミュニケーションの円滑化が進んでいるのだ。しかし、そのうちの一人は、いつまで経っても、売り買いのコミュニケーションがうまくいかない。その店主のおっさんの売り場は、ネット上にも売っていないような本(特に軍部指導者の年譜や回顧録など)をよく仕入れてくれていて、結構気に入っている。しかし、その売り場には店主のおっさんが不在の時がよくあるのと、いたとしても椅子でグーグーと寝ているのである。
今日も私が買う本を見つけて、店主のおっさんを起す。グーグー気持ち良さそうに寝ているところを起してしまい、申し訳ないけどしかたが無い。むにゃむにゃと瞼を擦りながら、おっさんは二冊セットの本で35元という。私が25元で頼むといったら、ダメだ!と一言いってから、またグーグー寝てしまった。仕方ないので、もう一つの本を選んで、再びおじさんを起すと、むにゃむにゃしながら45元だという。私が40元だというと、また眠りそうになったので、慌てて私が40元5角をおっさんに手渡す。もちろん、寝ぼけているのを良いことに45元と思わせる作戦である。しかしそのあたりはおじさんも抜け目がない。「お前、ふざけんじゃねーぞ!むにゃ」と言ってきた。くそっ!仕方が無いので、2元足して、手打ちを呼びかけた。すると「仕方ねぇな、むにゃ」といいながら、オーケーサインの入眠へ。とても平和で気持ち良さそうだ。おじさんの肩に小鳥や蝶々が止まっても不思議ではない。こんなおじさんが多いので、私は中国が好きである。