6月27日(ウルムチ〜トルファン)

二日目の朝は、ゆっくり目覚める。8時過ぎに外に出て、朝ご飯を取ろうとするものも、どこもあいていない。そこらへんを彷徨い続けていると、ようやく見つかった。

昼前に次の目的地、トルファン往きの電車に乗り込む。3時間程度の電車だったので大体を本を読みながら過ごす。ただ、席の近くにいた中国人グループに話しかけられたので、色々と会話をしながら過ごす。テレビの取材関係の仕事をしている人達で、大きな機材を持ち込んでいた。彼らもトルファンで降りるとのことだった。以前、NHKが新疆で取材をした時に取材協力したといっていた。中でも一人のおじさんはかなり親切にしてくれて、何か困ったことがあれば電話するようにとメールアドレスを教えてくれた。一人旅になると親切にしてくれる人が増えるものだ。

トルファンに着いた途端、個人タクシー(兼旅行ガイド)の人達が話しかけてくる。その中の一人がしつこくて困った。しかし、事前に調べた情報だと、トルファン周辺の観光地はどこもアクセスが悪く、どこかでタクシーをお願いしないといけない場所がいくつもあった。おじさんと値段交渉し、その日300元で全ての交通とガイドをしてくれることになった。彼は回族で、気さくなおじさんだったので、道中はずっと愉快な話しで盛り上がることになった。おじさんと一緒に、クリーズという井戸の博物館、火焔山、葡萄峡、壁画のある洞窟や普通はいけないようなスポットなどに訪れる。そして、各施設には入場券を購入する必要があるのだけど、それを取り抜けてくれるなど、節約にも貢献してくれた。

クリーズの博物館では、ウイグル民族の男性のガイドが話しかけてきて、ガイドはいらないか、と聞いてきて、その次に「日本人か?」と聞く。日本人だと答えると、タダでガイドしてくれることになった。彼は日本語を話せるガイドで、日本人が来る度に日本語の練習がてら、無料でガイドすることがあるそうな。彼の分かりやすいガイドのおかげでトルファンという地理、歴史、文化が色々と理解できた。その代わり、日本語を教えてあげながらだったので、まわるのに時間がかかった。

火焔山では、ラクダに乗って、砂漠を行き来することになった。そこで、ラクダ商人のウイグル人に騙されそうになった。5元で写真を取れると言ってきたので、乗ってみると色々と連れ回されて、200元要求してきた。そこで、ケンカが始まるわけだけど、商人仲間が集まってきて、こちらが不利になると、運転手のおじさんが仲介に入り、助けてくれた。頼れる良い人だ。結局、その時持っていた、13元で話しをつける。気分が悪くなったけど、結果的には得をした。やっぱり旅行での詐欺には気をつけないといけない。

おじさんと市街をぐるぐると周りながら遊んだ後、急いで駅に戻り、ハーリー往きの夜行列車に乗り込む。ハーリーは行く予定ではなかったが、電車のテレビ局取材班のおじさんと運転手のおじさんが薦めるので、急遽行くことにした。なので、トルファンには二日くらい滞在しようとしていたが、おじさんのおかげで午後中に行きたい所には回ることでできたので、ハーリーに行くことにしたのだ。明日は早朝にハーリーに着く予定だ。旅は予定よりも、急ぎ足で進んでいる。